前クールに引き続き今期も多様な40代女性が主人公となった物語が多かったな。
と思っていたらこんな記事を目にした。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/83361
こちらにあるとおり、これまでだと、パートのレジ打ちしてる献身的な専業主婦か残念(という設定の)バリキャリ女性、といった感じで、40代はその2択しか道はないのか?と思わされるような設定しかなかったけど、
そして、少し前のクールから、主人公だけでなく、主人公の同僚、脇役に働くママがごく普通に登場している。
あまりにママという設定がそのキャラの一番の特徴として強調されすぎておらず、普通の設定として扱われているので最初は良い「違和感」に気づかなかったくらい。
この2つの作品の2人の働くママたちを改めて振り返ってみたい。
「レッドアイズ 監視捜査班」の湊川由美子
歌手のシシドカフカが演じた、主人公・伏見響介の同僚刑事、湊川由美子。
元自衛官で高い身体能力を誇り、戦闘要員としてKSBC(神奈川県警捜査分析センター)で働く。
実は、息子を守るために暴力を振おうとした夫を殺害した過去を持つ。
つまり、子どもがいる「ワーママ」。
バディを組む主人公の伏見が、ここまででいい、帰ってと、湊川を気遣う様子も。でもそれも押し付けがましくなくて、当たり前、挨拶の延長という感じ。
度々、遅れましたと戦闘に途中参加する。木村祐一演じる同僚はおいおいなにしてんねんと関西弁で突っ込むが(関西弁なのでそこまで、、)、一番大変な目に遭う伏見は来ても、言いがちなセリフ、おせーよ、とかなにも言わない。これがまたいい。
一般的なママのイメージとはかけ離れてるキレッキレの戦闘を繰り広げるが、一方、子どもからの携帯メッセージに微笑んだり、人を思いやる親らしい一面も。
イチケイのカラスの書記官の浜谷澪
シシドカフカに比べてこちらの方がだいぶ現実感ある設定笑
裁判官の書記官を務める三つ子の(!)ママ。
17時だっと同僚の若い女性が伝えて、はっそうだ!とスッパリそこで仕事を抜け出す。など、度々お迎えのため皆より早くに退勤する。
このありそうなシチュエーションをサラッと入れてくれているのがすごくいい。
この自然な感じがいい。17時に帰ったり、学校の行事で午前休み取ったりすることが特別扱いされず、本人も過度に謝ったりすることはない。
そう、ママ要素は、脇役だからということもあるが2作品ともサラッと流すレベルで触れてるくらいなのが良い。
主人公ってやっぱり特別な存在で、その役割ゆえに、フィクション性が強くてリアルとは違うよね、と現実とのギャップを無意識に感じてしまうのだけど、
脇役だと、その特性を特別フィーチャーされすぎないし、なんだかこういう人、現実にもいるよね、という制作側のメッセージが含まれてるようで、時間など制約はあるものの独身時代と同じようなやりがいのある仕事をしている姿を見ると、もうこれが現実でも当たり前だよね、と思わせてくれる。
次クールはどんな当たり前が見れるのか楽しみ。
レッドアイズ。冷静沈着な女性上司、チャラめハッカーなど、多様な脇役が周りを固める。渋めなサスペンスで面白かった。
イチケイのカラス。裁判官もの。一部では、かのキムタクのヒーローと設定似せてきてると批判?されてたけど、全然違うと思う。こちらのテンポのギャグのセンス、各話の事件のストーリーの方が好き。時代が違うというだけかもだけど。
イチケイのカラスの原作はこちら。
原作にもママ書記官出てくるのかな?