発達障害の特性を持つ人がはたらく上で問題になる代表的なテーマのなかで、とくに私にあてはまるものをピックアップして対策をまとめた。
先延ばしグセ
締切が守れない…
ADHDの特徴である、衝動性と不注意のため。
また、時間間隔の乏しさゆえ、先の見通しをうまく立てられない。
追い詰められればできるが、この方法を仕事で続けるのは良くない。
時間感覚を実感させやすくする
例:カウントダウンアプリを使う。
タスクの優先度を上昇させる。
長期のしごとになかなか取り掛かれない
やる気が出ない…→段取り下手、大きな仕事だと具体的な行動イメージが思い浮かべにくいため。
他人を巻き込んで締切を設定し、自らを追い込む。
小さなゴールを設定して締切を作っていく(危機感を持たせる)
・真っ先に今手を付けなければいけないものを選ぶ
※全体を見てスケジューリングする必要はない(一度に全部やろうとすると混乱するので)
・タスクを1つだけ選ぶ
・締切は、近い日付で設定(遠すぎると実感できなくて緊張感が保てなくなる)
・休日は挟まない(休日もカウントして結局やらないとなるとストレスになる)
集中できない
耳からの情報
情報の取捨選択が苦手
無意識にやっている努力や精神論で克服しようとせず、道具をつかって解決する
※困ってる音の種類にあわせて選ぶ
・低音域→エアコン、足音、隣室のテレビの音、走行音
・中音域→同僚の声、野外の子どもの声、電子音
・キングジム デジタル耳栓
・ノイズキャンセリングヘッドホン
使い勝手のいいAppleの無線イヤホンはノイズキャンセリング機能ついているかどうか調べてみたところ、2019年7月現在で発売されているairpodsは、ノイズキャンセリングではないみたい。
ただ、次にアップデートされるならばノイズキャンセリング搭載だという噂。
https://weekly.ascii.jp/elem/000/000/428/428453/
目からの情報
すぐ目が疲れてしまう…
人より光をまぶしく感じてしまう/無用な情報にいちいち反応してしまい、集中を阻害させる
視覚的刺激の少ない環境をつくる
・PCの明るさレベルの調整
・グッズを使う
・遮光フード
https://www.eizo.co.jp/products/ac/lcd_hood/index.html
・卓上パーティション
・リビング学習デスクマット
段取り
仕事に集中できない
重要でも好きじゃないと続けられない
複数の仕事を用意、飽きたら別の仕事をする
時間ではなくタスク完了ベースで休憩を取る
※時間でおわるタスク量を分割
手遊びなどする 例:マッサージボールなど
仕事はクリアファイルで管理。タスクごとにファイルを分ける。
予定やスケジュールを忘れてしまう
計画遂行が苦手
スケジュール帳にこだわる
※ASDは本来、約束や予定には厳密な正確。無頓着になりさえしなければ几帳面さは人並み以上
ASDはスケジュールのものだけメモ帳は別に持つ
朝起きられない…
発達障害に多い睡眠障害。意識を変えにくいのは特性のせいかも。
※無理に早寝早起きでなおそうとしてもかえって体調を崩すので、医師の判断が必要
カーテンを開けて寝る
タイマーで冷暖房をつける
時報タイプの目覚まし
毎朝見るテレビを決める(目的を持った習慣づけ)
毎晩22時には寝る
PCの並行作業で混乱…
情報整理が苦手
仮想デスクトップを使用
事務作業の段取りができない
事務業務は発達障害の苦手なものの集大成…
職場の情報の整理をする
・自分に関係する同僚の一覧表
・よくかかってくる電話相手の一覧表
・事務の年間スケジュール
・自分の業務一覧
・仕事別・業務メモ
報連相ボードをつくる
※許されるならばTrelloなどの複数人でシェアできるタスク完了ツールを導入するのもありかも。
依頼をメールでの一括管理に
ケアレスミスをなんとかしたい
発達障害にもっとも多い「ケアレスミス」。ADHDの不注意、ASDの感覚過敏。
感覚過敏は、重い場合、改行ごとに現在位置を見失ってしまい、文字は読めるのに本が読めない場合が。軽い場合も、同じような文字列が狭い行間でずらっと並んでいると同じことが起きる。
データ入力で、何行か飛ばしてしまったり、一度入力したものを繰り返し入力していたり…など。
客観的に自分の入力データを確かめる方法を考える
声に出して読み上げる
集中を助け、視覚・聴覚からの情報を取り入れることで感覚の弱みを補う。思い込みが入る余地もなくなる。
視点をサポートする
定規を当てる
ウィンドウの縦幅を狭くする
一度に入る情報量を抑えることで混乱を防ぐ
メモが書けない、何を書いたらいいのかわからない。全部書いたら間に合わない…。
話を聞くのが苦手。ADHDは興味のない話を長時間聞けない。ASDの理解の仕方は、コンピュータ的なところがあり、大事なポイントを拾い出す、というときにそもそも大事の定義がわからず混乱する。逆に一度定義づけられたポイントはすべて得なければ気がすまなくなる。また、微妙に言葉が違ったりしても混乱する。
その場で考えるのではなく、あらかじめメモのフォーマットを用意しておく
メモフォーマットと記入例
日付:会議資料のコピー
内容:明日11/9(水)13:00からの会議資料8名分
目的:本日17時まで
場所:3Fコピー室
関係者:依頼ー植田課長 営業一課全員(会議出席者)
備考:左肩留め、会議出席者に配布
上手にメモが取れない…
仕事の手順などあとで見返すメモは必ずタイトルをつけて書く
会議でメモがとれない…
短期記憶が苦手で、データ入力の効率が悪い
デュアルモニターを活用する
デュアルモニターが用意できない場合、スマホをデュアルモニター化する
スマホをデュアルモニター化するアプリ
https://www.splashtop.com/wiredxdisplay
https://apps.apple.com/jp/app/air-display-3-usb-wi-fi/id967502646
https://www.duetdisplay.com/jp/
仕事の覚えが悪い…
自分なりにメモを取りながら説明を聞く
記憶が新しいうちに覚えている限りのことを書き加える
クリアファイルに挟み、ラベルシールで管理する
報告
類似
伝えることは4つ!→用件・結論・理由・対策案
報告は進捗具合で使い分ける
うまくいっていない点がある→用件・結論・理由・対策案
うまくいっている→用件・結論のみで※細かい点は相手が質問してくれる
※自分なりの対策案をセットで持っていく
※可能なら複数の案を用意する
※自分でやる・やれることを前提とする
※箇条書きしたものを報告するときメモとして手元においておく
雑談
発言しなくても仕事に雑談の輪ができていたらなるべく加わる
自分が呼ばれていないので関係ないと思うかもしれないが、業務時間内に出る雑談は仕事に関係のある内容が多く、職場によってはその雑談で仕事の方針が決まってしまうことも。
とりあえず加わり、仕事と関係ない話ならそっとその場を離れればいい。
会議についていけない
結果を出しているのに評価されない
①仕事の姿勢が悪い②報連相不足
①表情がなくなり、姿勢が悪くなりだらけてるように見える
②ちょっとした立ち話で仕事の進捗や課題を話し合うもの。ASDなどでコミュニケーションが苦手な場合、必要最低限の報連相で済ませようと考えている場合、気づかないうちに自分の評価を下げてしまっていることもある。
※両方、本人が気づいていない場合が多い
仕事の中で、自然にアピールできるプロセスを入れる
仕事の手順にリアルタイムメモを入れる
メモ帳とペンを用意して、いつも手元においておく。仕事の過程を書き込んでおく。
仕事の合間に記入して、サボっているのではないかという周囲の誤解を防ぐのと、実際の業務にも役立つ。
予定の刑事と定期報告でさりげないアピール
ブックスタンド&ホワイトボードを活用
タスクを書き込んで、終わったら消さずに横線を引いて、どれだけ今日終えられたかを可視化することで同僚や上司に周知
一日の終わりに、上司に内容をそのままメールして報告
相談
相談を躊躇してしまう…
相談する内容の基準
ググってわかることか?
それは自分にしかわからないことではないか?
それは一度聞いたことがあることではないか?
相談フォーマットを決める
https://docs.google.com/spreadsheets/d/1RR-srGM4ZVvYSrX2H3L-gldkQhPD_a4sjm_Sq7LhOkY/edit#gid=0
※相談のタイミングなどその他懸念事項とその対策は以下